「ザ・ビートルズ・ボックス」
「レット・イット・ビー」が映画「悪霊島」の主題歌に起用され(現在は権利問題でソフト使用も出来ません)、
初めてまともに聴いたビートルズにトンでもない衝撃を受け・・
受験を控えた大事な時期だったのにも関わらず、かなりムリして手に入れたのがこのBOXでした。
『ザ・ビートルズ・ボックス』
LP/カセット 各8枚組 定価18,400円。
中坊の身としては、まさに清水の舞台、、どころじゃない(汗) まさに、人生最大の巨大な買い物でした(笑)
必死でバイト代や小遣いを貯め、足りない分は親に借りてやっと入手。
当時はまともなレコード・プレイヤーなど持っていなかったので、親戚から借りたラジカセで聴けるように・・と、カセット8本組の方を買いました。 (今は度重なる引越などで、手元に5本しか残っていません)
イギリスではジョン・レノンの暗殺される1ヶ月前、日本では翌年の春に新聞広告の通販限定で販売されたもので、その数年後には世界基準に合わせるため廃盤になり、以来、今まで一度も復刻されていない・・まさに、知る人しか知らない『幻のBOX』。
自分はビートルズを初めてまとめて聴いたのがこのBOXだったので、ある意味オリジナル・アルバム以上に思い入れがあるんですが・・・いかんせん36年以上も前のもの。
記憶の中ではかすれかけていましたが
先日、ネット・オークションで実に36年ぶりの再会(笑)
今はカセットが聴ける環境がなくなったので、当時は選ばなかったLPの方を入手。
めでたく、36年ぶりに我が手にとやって来たワケですが・・
改めて聴くと、意外にも収録曲の記憶違いが多いことに気がつきました。
「レット・イット・ビー」と「ゲット・バック」はシングル・ヴァージョンだとばかり思っていたらアルバム・ヴァージョンだったり、「ラバー・ソウル」でいちばんお気に入りの「ユー・ウォント・シー・ミー」は、本BOXには収録されていないと思っていたら、しっかり入っていたり…など。
さらには「オール・マイ・ラヴィング」のイントロにリンゴのカウントが入っていたり、「アイ・アム・ザ・ウォルラス」の間奏に、アメリカ編集盤が繋げられていたり、「ラヴ・ミー・ドゥ」のドラムはピートではなくリンゴだったり…などなど。
一見、初心者向けのベスト集のようで、実はかなりマニアックなBOXだったことに改めて気づかされます。
そしてこのBOX、なんといってもいちばんマニアックなところは
最後を飾る8枚目のB面が「レット・イット・ビー」ではなく、「アビイ・ロード」からの選曲ということでしょう。
ご承知の通り、発売順で言えば「レット・イット・ビー」がラスト・アルバムですが、録音時期で言えば、本当のラスト・アルバムは「アビイ・ロード」なワケで。
こういうところに、このBOX制作者の「偉大なるビートルズ愛」というか、こだわりを感じられて・・なんとなく嬉しくなってきます(^^) (最後の「ジ・エンド」と「ハー・マジェスティー」の間のブランクも編集でカットされています)
いずれにせよ、今こうして36年ぶりの再会を果たしたBOX。
こうなると、もうあとは・・・死ぬまでしっかり手元に置いておければ、と切に願う次第です(笑)